愛されていた自信はあったわ。
英はいつも私を気遣ってくれたし、常に私の事を考えてくれていたもの。
でも、“だから”といって私には何もさせてくれなかった。
常に守られてばかりで、まるで籠の中の鳥。
いつまでも私は子供のまま…。
愛って何なのか。
会長さんが教えてくれた気がするの。
今まで私は愛したことも愛されたこともなかったのかもしれないと、思わずにはいられないわ。
「少しも悲しませたくないし、辛い思いをして欲しくない。けど、僕がそのためにしてあげられることは何もないし、何かできるというのは驕りだと思う」
私が悩んでるとき、すぐに「どうしたの?」って聞いてくれる会長さんが、言ってくれたの。
手を貸すっていうのは、見下すのと大差ないわ。
だから、ただただ隣で見守っていてくれた会長さんは、私を一人の人だと認めていてくれた気がしたの。
私なら一人で立ち上がれるって、信じてくれていた気がしたのよ。
すごく嬉しかった。
私ね、会長さんと付き合ってからは英と付き合っていたときよりもずっと、自律していると思うの。
ちゃんと課題を出すようになったし、仕事も頑張るようになったの。
無理はダメだって思うようになったし、風邪引かないようにって前よりは体調管理もするようになったわ。
周りが見れるようになったもの。
これはきっと、会長さんが私を尊重してくれるからだと思うの。
私が落ち込んでるときに相手に望むのは、ただただ話を聞いてくれること。
それ以上のこともして欲しくないし、何かがあったことくらいはわかって欲しい。
「何があったの?」って、この言葉が一番嬉しいの。
会長さんに「何があったの?」って言ってもらったとき…すごく嬉しかった。
基本的には誰かが悩んでいても手を貸しちゃダメだって思う人だから…何も言ってくれないかと思っていたもの。
先日、塾で英の知り合いと話す機会があってね。
キッパリはっきりモノを言う子で…。
「英くんって、彼女いない子すごく見下してたじゃない?」
って言われて、あぁ、そこが嫌だったんだって気付いたの。
価値観が違うなっていうのは思ってたわ。
怒りっぽいところとかには困っていたもの。
でも、誰かを見下すっていうのは…凄く嫌で。
英のそんなところを認めたくなくて、目を伏せてたんだって気付いたの。
塾で言われて、すごくスッキリしたわ。
英の嫌なところに目を伏せてたけど、それでも積もり始めてたときに会長さんに出会って。
英の価値観が嫌だと感じてたところに、すっごく優しくて、まっすぐな会長さんが現れたの。
英がいたからこそ、会長さんを好きになれたのかもしれないと思うと、英に感謝ね。
いつもみんなに合わせていた私だったけど。
集団の常識じゃなくて、自分の正義を貫いてみたかったの。
それが出来てる会長さんが羨ましかった。
どれだけ損しても、規則に反することはしない。間違ったことはしない。
そんな会長さんを、素敵だと思ったの。
安定を心の中で望みつつ、刺激を求めてたわ。
堅実に生きるのは馬鹿らしいと思っていたの。
だけど、そこに価値を見出したんだもの。
今まで以上に精神的に安定していると思う。
それは会長さんが隣にいてくれるから、安心できるし、何より自分で信じられる自分でいられることが大きいと思うわ。
今の私は好きよ。頑張ってるもの。
頑張ろうって思わせてくれる会長さんが、大好き。
まだ3ヶ月だからこう思うのかしら。
・・・会長さんとは、こんな日々がずっと続くといいな。


